【 2018/11/30 】

ユリス・ナルダン~人と時計のストーリー~♯2(前編)

「アメリカズ・カップの観戦は、夢のような体験でした」



仕立ての良い紺地のスーツ、その胸元から覗くブルーのストライプのシャツと小さなドットがアクセントのグレーのタイ。左腕にはユリス・ナルダンの時計「フリーク クルーザー」…落ち着いた色調でコーディネートされたセンスの良さは、穏やかで謙虚な人柄を彷彿とさせる。



──F様に、最初にお求めいただいたソーウインド ジャパン取り扱いの時計はジラール・ペルゴでしたね。ジラール・ペルゴもユリス・ナルダンも「マニュファクチュール」を代表するブランドです。こうした時計に関心を持たれるのは、かなりの時計好きとお見受けします。

マニアのように詳しいわけではありませんが、7~8年前、ある時計ブランドのウォッチフェアに誘われ、それをきっかけに機械式時計に関心を持つようになりました。でも、ジラール・ペルゴの時計を買ったのは、「川島永嗣 限定モデル」だったからです。もちろんジラール・ペルゴの価値を理解していたことが前提としてありますが、自分が若い頃サッカーをしていて、川島選手と同じゴールキーパーだったことから買わずにはいられなかったのです。ベンチ入りの人数にちなんで限定23本。1本1本にナンバーが刻印されていて、川島選手が持っているのが1番で、私のは3番です。



──ユリス・ナルダンとのおつきあいは、一昨年のアメリカズ・カップ予選 福岡大会の時からですね。ユリス・ナルダンがスウェーデンのチーム「アルテミス」をサポートしていることから、大会の観戦にお招きすることができました。当時、中学生でいらしたF様のご子息がヨット部で活躍されていることもお聞きしていましたので、ぜひお越しいただきたかったのです。

その節はありがとうございました。観戦前夜にはユリス・ナルダンのホフマンCEO(当時)とディナーをご一緒させていただき、時計に関する様々なお話しを伺いました。翌日の観戦前にはアルテミスのベースを見学し、チームメンバーにお会いしたり、息子にはアルテミスからラッシュガードをプレゼントしていただいたりしました。観戦はクルーザーに乗って、洋上からドリンク片手に解説付き……と夢のような贅沢な時間でした。このホフマン氏との会食・アメリカズ・カップの観戦・フリークの購入。これらが一つになって私の大切なアニバーサリーとなりました。



──4年に1回のアメリカズ・カップにお誘いできたのは、奇跡的にタイミングが合ったとしか言いようがなく、ご縁を感じます。ところでF様と海との接点は、もともとはどのようなところにあったのですか。

大学が横須賀にありましたので、当時はトレーニングで戦艦三笠のあたりを走ったり、港で釣りをしたりしていました。海は身近な存在でしたね。ある時、何かの雑誌で、三笠にユリス・ナルダンのマリーンクロノメーターが搭載されていることを知って、とても興味が湧いて見に行ったことを覚えています。

──ユリス・ナルダンのマリーン クロノメーターは、世界50か国の海軍が採用しています。F様にとって、ユリス・ナルダンの一番の魅力は、やはり「海」のイメージでしょうか。

もちろんマリーン シリーズに象徴されるような海のイメージは、心を動かされる理由の一つですが、ユリス・ナルダンの魅力はそれだけではないと思います。伝統的なエナメル技法を駆使した文字盤や独創性のあるコンプリケーションもユリス・ナルダンならではの魅力です。
言わばプラクティカル、アート、テクノロジーといった多様性を持ちながら、それぞれを探求し続ける希少な時計ブランドだと思います。

──ユリス・ナルダンの長所を端的に表現していただきありがとうございます。F様は「フリーク クルーザー」をお持ちですが、普段はどのように使用されていますか。

リューズも針もない独創的なフライングトゥールビヨンとして時計史に名を刻んだ唯一無二のタイムピース。大切な宝物ですが、派手過ぎないので、カジュアル・フォーマルを問わず、結構ヘビーユーズしています。


フリーク クルーザー
2050-131/03

キャリバーUN-205
7日巻きカルーセルトゥールビヨン
シリシウム製デュアルユリス脱進機
手巻き
45mm
18Kホワイトゴールドケース
30m防水
サファイヤクリスタル
フォールディングバックル付きレザレザーストラップ

フリーク クルーザーは、文字盤や針を取り去り、むき出しになったムーブメントそのものが回転するよう設計されています。
この独特な「船」の中心で下段のブリッジは時間を表示する一方、輪列やヒゲゼンマイおよびシリシウム製デュアル・ユリス・エスケープメントを抱える上段のブリッジは分を表示します。